Categories: 中国事情

中国のテレショップ

気がついたら地震から1ヶ月以上経ってました。すでにすべて正常に戻っています。私用で忙しく,しばらく記事を更新できないでいましたこと,幾度もお立ち寄りくださった方々にお詫びします。
 さて,地震の後,大きな余震が来るとのウワサが流れた日,何か情報はないかと深夜にテレビをつけたら,ある局でテレショップを流していました。宣伝しているのは,「黄金手機」,つまり”黄金携帯”です。


 この商品,いい感じにエグイです。まずいきなり強調するのは,外身はすべて18Kということ。


 そして,電磁波を吸収して人体に安全とか,赤外線を防ぐとか軽く並べ立てていきます。


 それから,チンピラ風の怪しい人が登場します。


 この人が友人に,自分の携帯は本当に18Kなんだと自慢し,それを証明するために携帯にタバコの火を押し当てます。なんかヤクザっぽい宣伝です…。
 さらにアルコールランプの実験まで行なわれます。この黄金携帯と普通の携帯を火で数分間あぶって,普通の携帯はドロドロになる中,黄金携帯はビクともしないのです。
 
 確かに燃えないのは分かりましたが,いったいこれが日常生活のどんな場面で必要になるのかよく分かりません。
 その後,ダメ押しのようにカナヅチで力いっぱいガンガンたたきます。やはり黄金携帯はビクともしません。たぶん,火事に遭っても交通事故にあってもこの携帯だけは無事でしょう。
 でも,中国の方にとって購買意欲を起こさせるのはもっと別のところにありました。


 このあとここまでと同じほどの時間を割いて強調されたのは,何と黄金携帯を持つと「有面子」(=メンツが立つ,一目置かれる)ということ。
 「作(=〜になる)黄金父母」,「作黄金児女(=子ども)」,「作黄金経理(=重役)」,「作黄金客戸(=顧客)」,と言って,黄金携帯を持つとメンツが立つので親子関係も仕事の関係もすべてうまくゆくと宣伝してました。世の中そんなものなのでしょうか?でも,こちらの方にとってメンツはそれほど大事なんです。
 日本人にとって全く買う気の起こらないこの携帯,果たしてこちらでどれだけ売れるのでしょうか…。

しろべえ

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