Categories: 中国事情

個包装みかん

旧暦の正月、春節を迎えて街は正月ムードです。ご覧の通り、城壁にまで飾り付けがされています。(これって今年が初めてだと思います。バスから撮ったので写真がイマイチですが)

 ここは城壁の西南角。他にも含光門や南門、西安駅前の城壁にも飾り付けがあったので、たぶん周囲の要所要所にされているんだと思います。いやぁ、快楽快楽。日本語で書くとあまりいい響きではないですが…。
 中国人は春節の時期、実家に帰って一家団欒を楽しんだ後、親戚の家々を訪問したり訪問されたりして、普段なかなか会えない親族との絆を温めます。その際手土産なしに行くのは大変失礼なので、そこそこ値の張る贈答用のものを持って行きます。また、「紅包」とか「压岁钱」と呼ばれるお年玉もあげたりします。伝統的な習慣としては日本とほぼ同じですね。
 北方では、この時期特に果物が少ないので、来客がある時にちょっと質の良い果物を用意しておくと喜ばれます。
 例えば、みかん。スーパーや市場でもワゴンに山積みにして売られたりしていますが、もう少し良いのが買いたいですよね。それで日本人的には、パッと見で質が良さげなこんなのを好んだりします。

 これは現地の方からいただいたものなのですが、通りの小店でも見かける袋入りのみかん。ひとつひとつ個包装されています。日本だとLとMの中間くらいの大きさで、食べてみると味は良かったです。値段もちょっと高めですけど。
 気になったのが、この袋。一体何が書いてあるのかなと思ったら……

 「永春芦柑」。百度で調べてみると、福建省永春県のみかんで、特別な品種を植えてブランドにしようと開発したもののようです。よく見ると一番下に、「中国农民自己的名牌」と書いてあります。つまり、中国農民が自分で作ったブランドということです。がんばってるんですね~。産地ブランドという意味では、日本で言うと愛媛みかんなどといったところでしょうか。
 さらに気になったのが、その上のアルファベット。

 「WEI DAO HAO JI」と書いてあります。漢字で書くと「味道好極」=「スゴクおいしい」ということですが、何で漢字で書かないんでしょう?感覚的には、愛媛みかんの箱に、「SUGOKU OISHII」と書いてあるようなものかと。ナナナ、ナンセンス!
 そして、さらによ~く見ると、その下に小さく「专供超市」と書いてあります。意訳するとスーパーだけに卸してますってことですが、アレ?なんで小店でも売ってたんでしょ?
 こちらでは偽装ブランドは当たり前。普通のみかんにこの袋をかぶせただけっていうのもけっこうあるはず。これをくださった方は果たしてどこでお買い求めになったのでしょう?今となっては確認もできませんが。まあ、おいしかったからOKとしますか。

しろべえ

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