昨日は旧暦の大晦日。つまりは毎年恒例の一年で最も危険な夜。
……になるはずだったんですが、どうも様子が違います。
いつもは夜8時頃からポンポンと花火を上げ始めるのですが、9時半になっても一つの花火も上がりません。
今年は大気汚染の改善のために規制が厳しくなっているのと、不景気も重なって、こりゃ年越し直前に一気に上げるパターン
かな?と思っていました。
ところが、11時30分になってもまだポンとも聞こえません。一回だけ、遠くのほうで爆竹がバリバリと少しだけ鳴らされましたが、すぐに静まり返りました。
11時45分、50分、55分…、いつもなら絶対にすでに騒音と煙で充満している時間なのに、不気味なほどの静けさです。
11時59分、…ついに12時!来るか!?
・・・
一発の花火も上がりません。爆竹さえも鳴りません。一体どうなっているのでしょう!?
1時半頃まで起きていましたが、結局、怖いくらい静かなままでした。
いつもなら花火の写真が撮れるのですが、逆に何も無いというのを写真で表現するのはかなり難しいですね。
…明けて16日、今日が春節。散発的にですが、朝からあちこちで爆竹の音や、少しだけ花火を上げている音が響いています。ですが、普通の祝日の朝と同程度で、特にインパクトはありません。
思い返してみると、去年は西安の環境改革が進められた年でした。環境衛生の改善、日常マナーの改善、交通マナーの改善、大気汚染の改善など、かなりの効果が上がっていました。その大改革は、恐らくかなりの程度「罰金の徹底」によって実現されたものと思われます。
以前にも書いた交通マナーが良い例で、西安で車が人に道を譲るなど絶対に考えられないことでしたが、罰金を恐れる市民は有無を言えず従うのみだったようです。
となると、今回もきっとかなり厳重なお達しがあったものと思われます。花火は厳重禁止と書かれた掲示や横断幕は、例年も各団地で見られ、今年も特に目立った変化はなかったのですが、団地の管理業者により厳しい通達があったのかも知れません。
あと、そう言えば、年越し前の数日、路上で一度も花火を売っている人を見かけませんでした。もしかすると、花火を売ることそのものを禁止して、厳しく監督したことが、この結果につながったのかも知れません。
いずれにしても、西安に来て早〇〇年ですが、一発の花火も聞こえなかった年越しは初めてです。
もちろん、好き勝手に上げるのは危ないですし、空気も悪くなるので歓迎はしませんでしたが、いざ無くなってみると、とても奇妙な感じがして、不気味ささえ漂っています。
景気も悪くなる一方の昨今、市民の年に一度のうさ晴らしも封じられてしまいましたが、大丈夫なのでしょうか?そっちのほうが気がかりです。