治癒者から採集した血漿で新型コロナウィルス肺炎の重症患者が改善!?

中国の国薬グループ中国生物研究院によると、一部の新型肺炎治癒者から血漿を採集して、新型コロナウィルスに効く特異性免疫血漿製剤と特異性免疫グロブリンを生成しているとのことです。

新型コロナウィルス特異性免疫血漿製剤は、新型コロナウィルス感染治癒者から提供された血漿によって作られたもので、ウィルス不活化処理と、抗新型コロナウィルス中和抗体および多重病原微生物の検査を経て作られ、新型コロナウィルス肺炎の重症患者の治療に用いられます。

実は、1月20日から、中国生物研究院は専門チームを組織し、武漢地区で新型コロナウィルス感染治癒者からの血漿採集を実施していました。そして、2月8日に武漢市江夏区第一人民病院で3名の危篤患者に対し新型コロナウィルス特異性免疫血漿治療を始め、これまでに同様の治療をした重症患者は10人を超えています。

効果として、患者が治療を受けてから12~24時間後に、検査での炎症指数は明かな低下を見せ、リンパ細胞比率は上昇、血液中の酸素飽和度やウィルス量などの重要な指数も全体的に改善しており、症状も明確に改善しているとのことです。

専門家によると、臨床病理発生過程から見て、治療回復した新型コロナウィルス肺炎患者の大部分が、体内に新型コロナウィルス対する特異性抗体を作り出して、ウィルスを死滅、除去しているとのことです。

ワクチンや特効薬の無い現時点においては、特異性免疫血漿製剤治療を採用するのが新型コロナウィルス感染に最も有効な方法で、重症患者の死亡率を大幅に低下させることができるとのことです。

これと関連して、人民日報によると、13日夜9時の湖北省の新型コロナウィルス肺炎対策指導部の記者会見で、武漢金銀潭医院院長の張定宇は、当院は現在回復期の患者の血漿を投与する治療を展開しており、これまですでに効果が出始めていると述べました。

そして、回復期の患者の体内では抗ウィルスの総合的な抗体が大量に作られているので、この場を借りて、回復した患者の皆様にはぜひ積極的に来院し、血漿を提供していただき、病魔と闘う患者を共に救っていただきたいとお願いしています。

もっとも、血漿も血液の一部ですので、臓器移植時の拒絶反応のように副作用が起こる心配は無いのでしょうか?よく分かりませんが、武漢市では、まずはこの治療法を重症患者に採用してゆくようです。

また、あくまで重症患者を治療することが主目的ですので、予防薬が開発されたわけではありません。やはり、感染しないよう細心の注意を払うことが大切ですね。

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