今日で激動(?)の２月も終わりです。過ぎてみれば、あっという間でした。
人民元相場も複雑な動きで、基本的に新型コロナウィルスの影響に振り回された１ヶ月です。
新型コロナウィルスが大々的に騒がれて約半月後の２月３日には15.43円まで下落。
しかし、前回も書いた通り、中国政府の介入と対新型コロナウィルス新薬開発の報道で、翌日から３日間ですぐに15.8円まで上昇。
しばらく上下しましたが、中国国内での経済活動が再開され始めた２月１９日頃からさらに上昇、最高15.97円まで上がりました。
しかし、今度は国外での蔓延が鮮明化、またＮＹダウも７営業日連続で下落し週間下落としてリーマン・ショック以来の最大下落となり、人民元も昨日の最安値が15.37円、最終的に15.45円で取引を終えています。９日間ほどで0.5～0.6円の下落です。
もっとも、個人的にはもっと乱高下していてもおかしくないと思うのですが、ただでさえ中国経済は新型コロナウィルスにより大打撃を受け、飲食店や商店、さらには中小企業も火の車になっていますので、中国政府も必死で介入しているのではないかと思われます。今日発表の中国景況感も、2005年以来最低となりましたね。
今後の見通しですが、中国の感染者数の増加ペースが鈍ってきていて、且つ治癒数の増加が加速しており、湖北省以外では封鎖解除が徐々に進んでいますので、中国の経済活動自体は回復に向かっていくと思います。
ただ、日本、韓国、イタリア、イランなどで感染者数が急激に増加していることや、アメリカも検査を始め段々と増加していることから、今度は世界経済の減速が懸念されます。
ですので、人民元も３月中には15円割れ、もしかすると14円台前半くらいまで落ち込む可能性はあるんじゃないでしょうか。
たださえ物価が上がっていますので、人民元の下落は家計には助かりますが、中国経済だけでなく世界全体が不況になりインフレが起きると元も子もないので心配ですね…。